presented by ダンデ様
久しぶりの二人きりの時間。ソファーに座りまったりしていた地球と木星。
ふと思いついたように木星は地球に尋ねた。
「ねぇ、地球」
「何?」
「もし、僕が君以外の人を好きになってしまったらどうする?」
「えっ・・・・・・。」
固まる地球。
(どういう事?!俺に飽きたのか。いや木星のことだからからかってるだけかも・・・。
そうだよ。絶対そうだ。でも、もし本当に俺の他に好きな人ができたとしたら・・・?
俺振られるのか。しょうがないか・・・。
こんな地味なヤツ絶対飽きるよな。俺はまだ好きなのにっ!!!)
そこまで頭の中で考えたあと。
きっと木星を睨みつけ
「木星の馬鹿っ!!」
そう怒鳴り地球は木星の家を飛び出した。
「『もし』って言ったのに」
残された木星は苦笑しながら呟き、
「さて、お姫様を迎えに行きますか」
泣いているだろう恋人を抱きしめるため家を出た。
「ただいまっ!!」
「おや、早かったですね、アース。って何で泣いてるんですか。
今日は木星の家に行ったのでは?」
「知るかあんなヤツ!」
「またけんかですか?」
やれやれといった感じでサティは尋ねる。
「違うよ。けんかじゃない。俺が一方的に怒ってるだけだし・・・」
「話はあとで聞きましょう。とりあえず顔を洗ってらっしゃい。」
「・・・うん」
とぼとぼと洗面台に向かう地球を見送って、
「さて、そろそろですかね。」
サティは一人呟いた。
コンコンっ
部屋でうとうとしていた地球はドアのノック音で目を覚ました。
「サティ?入って良いよ」
しかし開いたドアから入ってきたのはサティではなかった。
「いきなり帰るから、びっくりしたよ。」
「なっ、えっ、もっ木星。えっサティは?」
「彼ならさっき用事があるからって出かけたよ。ところで、さっきの答え聞かせてよ。」
「さっきの答え・・・?」
「そう、さっきの答え。」
「・・・別れる。好きな人には幸せでいてほしいから。
俺といても幸せじゃないなら別れる・・・。
って何笑ってるんだよ!人が一生懸命いってんのにぃ。」
「泣かないで。いや、愛されてるなぁと思って。」
「えっ?他に好きな人ができたじゃないの?」
「まさか。こんな可愛い君以上に好きな人なんていないよ。これからもきっとね。」
「木星・・・。」
「にしても、目が真っ赤だよ。泣き虫だなあ。」
「うっ、だってさっきは本当に悲しかったから。」
「そう。ごめんね。でも、今からもっとなくことになると思うけど(笑)」
「えっ、ちょっと何、この手。どこ触ってんだよ。」
「さっお楽しみはこれからだよ」
「嫌だぁ。はなせぇぇぇ!!」
「本当は嫌じゃないくせに。」
素直じゃない地球をキスで黙らせ、木星は愛しい恋人を思う様愛しはじめた。
「ところで木星」
「何?」
「さっきの質問お前だったらどうなんだよ。」
「僕だったら?」
「そう、お前だったら。俺だけ答えるなんて不公平じゃん。」
不服そうに言う地球に微笑みながら木星は答えた。
「僕だったら別れたりしないよ。君のことを監禁して他の誰にも会わせない。
一生僕だけの者にする。」
笑いながら言う木星に、少し怖くなりながらも愛されてると実感した地球。
だんだん火照る顔。上目遣いで木星を見る。
「何可愛い顔してるの。一生離さないから覚悟してね。」
地球を抱きしめながら木星は微笑みながら言う。赤くなる頬を自覚しながら地球は
「俺だって、お前を一生離さないからな。」
そう呟いた。
「可愛いことを言ってくれるね。もう一回しようか。」
おりてくるキスに
「んっ」
素直に答え
「でも一回だけでいいのかよ」
そう聞く地球に木星は笑みを深くして答える。
「何度でも、君のお気に召すまま」
すれ違った気持ちを埋めるように、深く深く、恋人達は愛し合う。
時が許す限り。